ナースの恋愛関係

とある病院で一般外科に勤めていたとき、一番の親友が医師との恋愛関係を解消し、退職をすることになったとき、看護師という職業についていることがむなしく思えました。

外科系病棟で、普段は、高度な手術や補助循環を使うような緊急処置などもあって、緊張する場面も多い一方、その緊張を解きほぐすかのように、遊ぶときには、医師と看護師は豪快に遊ぶといった病棟でした。

そうした医師と看護師のお付き合いのなかで、親友は、そのなかの医師の一人と親しくなり、医師と交際をするようになっていきました。医師にはいろいろな価値観を持つ人がおり、家ではほっとした気持ちになりたいから、といって、結婚するなら、医療のことは何も知らない人がいいという人もいれば、何もこだわらない、とか、かえって自分の仕事に理解がある人がいいという人もいました。親友がお付き合いをしていた人は、たまたま自分が好きになった人が、看護師だったということで、彼女のことをとらえており、大切にしてくれていました。親友も、医師に対して献身的に尽くしており、そんな医師との将来を、なんとなく考えるようになっていきました。

そんなとき、親友が交際している医師に、お見合い話が来ました。当初、お世話になった方のご紹介だから、会うだけあって断る、といっていて、親友も、仕方ないかな、と思い、会うことは黙認をしました。しかしながら、先方の方が、親友のお付き合いしていた医師のことをとても気に入られ、交際したいと申し出られました。先方は開業医のお嬢さんで、見た目も愛らしい感じの方だったようです。

親友のお付き合いしていた医師は、先方の申し出に対して、むげに断るわけにはいかない、と、2~3度あって、断るから、といっていましたが、かえって、どうにもこうにも断ることができなくなっていったようです。親友のお付き合いしていた医師は、普通のご家庭で育ち、苦労して国立大学を出た人で、親友も苦労して看護師になった人ですから、お互い価値観が似通ったところがあると言っていたのですが、親友とだんだんと距離をとるようになってきました。落ち込む親友の代わりに、その医師と話をしたところ、自分たちのような苦労をあえて知らないお嬢さんに惹かれると言い、親友のことは、強く自立した女の人で、同志のように思ったけれど、お見合い相手の彼女は守ってあげたい存在で、あえて苦労の知らないお嬢さんにひかれたというわけです。

そうはいっても、親友と別れることもできない医師のことを、最終的に親友が、自分が別れることでうまくいくのなら、といって、別れることにしました。ただ、同じ職場で働くのはつらい、といい、地元に帰っていきました。

以前とは異なり、医師と看護師の関係は対等になりつつあり、ごく当たり前に、医師の奥さんが元看護師さんというのもよくあることになっています。看護師の社会的地位もあがり、自律した職業人として認知されるようになってきています。しかしながら、その裏で、まだまだ、医師の一部は、自分より下の存在として思っていたり、医師はそうでなくても、医師の親が看護師なんかと、という認識を持っていたりするのも事実としてあります。看護師自身が一生懸命看護師の社会的地位を上げるべく努力をしていても、なんだかむなしく思うことが未だあります。親友をみていて、親友のお付き合いしていた医師との間に入って話を聞いて、さらに、そういった思いが強くなり、なんで看護師ってこんなふうに思われるのかなあ、と思ってしまいました。

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